本人が病気を自覚しないときにはどうすればいいのでしょうか?

自分でギャンブル依存症と認める人はそれほど多くはありません。認めない限りは治療をしようとする意志は生まれませんので、どんどんひどくなってしまいます。家族としては、一刻も早く治療を受けて改善してもらいたいと願っているのに、本人は「大丈夫」「何とかなる」と繰り返すばかり。

本人に自覚させようと家族がやっきになっても、効果はあまりありません。「病気ではない」と言い張る人にいくら「病気だ」といっても自覚症状がなければ納得できないのです。無理やり納得させようと怒ったりしても、喧嘩になるばかりで自体はよい方向には進展しません。自覚させるということはとても難しいことなのです。そんなときには、手助けをせず見守ることも大切です。

行き詰まらなければ気が付かないこともあります

咳をしているときに誰かから「風邪じゃないの?」と言われれば、「風邪かも」「医者に行った方がいいかな?」と考える人は少なくありません。しかし、ギャンブル依存症の場合には、「病気じゃないの?」といわれても、それを認める人はめったにいません。しかし、進行して泥沼にはまり込んでしまうと生活に支障をきたすようになるので、その段階で問題を自ら自覚するようになります。

親などが借金の返済をしてしまうと、問題を自覚することができないため、病気を認めることはありません。自覚できない人間に自覚させるためには、問題に直面させることも大切なのです。

「自分がやっていることが情けなくて涙があふれた」「死ぬしかないと自殺の方法をいろいろと考えたが、どうしても死ねなかった」「子どもの通帳まで解約してしまい、心が痛んだ」などというような体験をしてようやく、「自分はどこかが狂っている」と気が付き、病気かもしれないと自覚します。

家族が「回復できる」と信じることが大切です

周りの人にとっては「病気を自覚させること」は目的ではありません。自覚させようという意識が強すぎて、家族が本人と口論したりすることがよくありますが、それは無意味なことです。いずれ自分で病気だと自覚できるようになれば、考えを整理して誤りに気が付きます。決して、「本人がひどい人間だ」と考えてはいけません。病気になっているからひどい状態が引き起こされているだけなのだと、理解しましょう。

ギャンブル依存症は人間性の問題ではありません。単なる病気に過ぎず、治す手段があります。どうしようもないほどひどい状態の人も、ちゃんとした治療をうければ見事に回復します。家族が「回復できる」と信じている限り、いずれは必ず本人も自覚することになります。家族が信じていないと、本人が自覚することは難しくなります。

依存症を自覚できない人は少なくありません。そんなときには、家族が回復を信じ続けていれば、いずれは必ず自覚して治療をしなければならないことに気が付きます。我慢が必要なことですが、本人を信じ続けることも大切なのです。


Copyright(c) マイ・ライフ~酒、煙草、ギャンブルを絶つ術 All Rights Reserved.