アルコール依存症を放置すると?

長年の飲酒の結果、身体に障害が出るなどで禁酒を医師に勧められ、それでもなお毎日アルコールを口にしなければいられない、といった場合、アルコール依存症の可能性が高くなります。アルコール依存症は意志や性格の問題ではなく、病気の一つとして治療をすべき症状で、放置すれば高確率で死に到る病です。

依存症が疑われる症状とは?

『夕べは飲み過ぎたから、2,3日飲まないでいよう』など、自分で飲酒量に制限をかけ、実際にインターバルを持てるうちは問題ないのですが、アルコール依存症になると休肝日を持つことができなくなります。
意志に関わりなく毎日飲まずにはいられず、一度飲み始めると酩酊するまで止められないといった症状となります。

この症状がさらに進行すると、体内からアルコールが抜けることに耐えられず、起きている間はずっと飲酒を続けるようになっていき、社会的な信用をなくしていきます。

また、精神的にも不安定になりやすく、根気が続かない、注意力散漫、疲労などの症状のほか、イライラし周囲に悪態をつく、攻撃的な態度になりやすいなどの特徴がみられ、『まるで人が変わったよう』といわれるほど付き合いにくい人物となります。

依存症が進行すると

飲酒そのものの影響で、さまざまな身体機能がダメージを受けるようになります。胃腸や心臓、肝臓、すい臓などの内臓系疾患に加え、毛細血管や神経組織などにも深刻な症状が現れます。
また、脳にも大きな影響を与えます。知能が全般に低下し、記憶力、判断力、注意力も鈍くなります。自制心や忍耐力、持久力も減少し、道徳感情や羞恥心も弱まり、周囲の批判を受けるような行動を平気で行うようになります。
朝から飲酒して会社に行き、上司に注意を受けると逆ギレする、などといった行動も出始め、次第に社会活動を行う事が困難となっていきます。
脳そのものも萎縮し、認知症のような症状も見られます。物忘れや失禁なども起こりやすくなります。
これらのことから、アルコール依存症が進行するにつれて、社会や家庭からも見放され、孤独になるケースは非常に多くなります。

身体的な症状、精神的な症状とも放置すれば死に到る可能性が高いものが多く、依存症を治療せず放置した人の平均寿命は55歳とも言われていますが、その最後はみじめなものとなる場合が多いようです。

治療には根気が必要

アルコール依存症の患者は一様に『止めようと思えばいつでも止められる』と口にするといいます。しかし、個人の力で止めることは非常に困難です。

依存症の特徴として、体内のアルコールが減少するにつれて、手の震え、発汗、イライラなどの、『離脱症状』といわれるものが出てきます。さらに進行すれば、幻覚や幻聴が現れはじめ、周囲の状況が全く理解できないような症状も出始めます。
これらの症状を緩和する唯一の方法はアルコールの摂取ですので、患者はアルコールを飲み続けなければならないような気分になるのです。

アルコール依存症の治療には、完全禁酒を行うよりほかありませんが、自力で行うことは難しく、必要に応じて入院治療などが行われます。

しかし、治療をしても、その後一度でも飲酒をすれば元の状態に戻ることとなります。一生をかけて治療するといった根気が必要といえます。


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